2013年6月13日木曜日

『薔薇は生きてる』


近所のCOWBOOKSという古書店に行ったら、昭和の古い本に混じって自分の装丁した本が並んでいました。
ふつうなら古書店に並ぶのはあまり歓迎したくないけれど、COWBOOKSは価値のある本を丁寧に扱っているところなので、スタンダードな本と認められたような気持ちでちょっと嬉しかった
購入する人も丁寧に扱ってくれることでしょう。

山川彌千枝=著『薔薇は生きてる』(創英社)

大正時代に生まれ16歳で結核で亡くなった山川彌千枝の散文、短歌、日記、書簡などを収録。
戦前からこれまで何度も出版されていて、本書は2008年刊行で10度目になるようです。

それだけ山川彌千枝の作品世界は人を(特に文学少女を)魅きつける力があるのだと思います。

オビ文は緒川たまきさん。
穂村弘さん、川上未映子さん、千野帽子さんの解説文も収められています。



絵は中村佑介さん。
装丁するときには、編集者が発注した装画ができあがっていました。
どういうふうに使ってもらってもいい、ということでしたが、
やはり絵を最大限生かすようにしました。
昭和初期なのに窓の外に高層ビルがあるのがポイントですね。


デザインには関わっていませんが宣伝用ポストカードも作られました。


表紙は、カバーと同じく薄いピンクのイメージで、水玉を散りばめました。

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