2012年10月10日水曜日

『イシュタム・コード』


こちらは小説の装丁です。
川口祐海=『イシュタム・コード』(文芸社文庫)。

ストーリーはへたに紹介するより公式のあらすじを載せた方が良さそうです。

ユウの周りで相次ぐ子どもたちの自殺。いつしかそれは地球規模の広がりを見せてゆく。はたして本当に自殺なのか、それとも新たな伝染病? 自殺者数が加速的に増える中、成長したユウが突き止めた驚愕の計画とは? そこには行方知れずの父の、人生を賭けた闘いが隠されていた! 壮大なスケールでユウの青春と活躍を描くファンタジック・ミステリー。

「謎の自殺」「驚愕の計画」などハードな展開の話に見えますが、少年が主人公の青春物といった雰囲気です。ファンタジー、ミステリー以外にSF的な要素も強く、分類しづらいところもありますね。
最初は若者向けのライトな物語かと思ったのですが、後半はどんどん別の展開になって楽しめました。
WorLDというfacebookとセカンドライフとインターネットを合わせたような仮想空間が出てきたり、現実と重ね合わせて見ることも。

カバーはコミックキャラクターのようなイラストで、というオーダー。
イラストというより漫画の絵に近く、自分が普段よく見るタイプの絵ではないため悩んだのですが、漫画/イラストを描いている神山アキコさんに発注しました。
一応、絵に色をつけてもらったのですが、全体のデザインと合わせて色も調整するため、線/ベストとネクタイ/ズボンやスカート…とレイヤーを分けて描くようお願いしました。
実際、はじめの色とかなり変わっています。

タイトルは既製のフォントに少し手を加え、さわやかな色で絵に重ねました。


本が完成したあと、ちょっとした偶然が判明。

ちょうど同時期に手がけていた文庫『小説東のエデン』『小説東のエデン劇場版』。(詳しくはこちら
人気アニメ監督の神山健治さんが著者なのですが、神山アキコさんとは兄妹だということがわかりました。
そんなことは知らず(まあ当然ですが)絵柄を見て発注したのですが、まったく同じ時期に関わっていたとは。絵を描く人はたくさんいるのに。
だからどうだというわけでもないですけど、軽いシンクロニシティということで…


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